今井美樹『オレンジの河(1986年)』File0040

1980年代

ボクの中の今井美樹さんは『オレンジの河』

1986~87年は仕事の関係で、サンプルレコード(ラジオ局などに配布されるサンプル盤)がそれなりに手に入る環境にありました。全く知らないアーティストのものも含めジャンル問わずいろんな音楽を聴いてみて、その中で気に入ったものがあればその後じっくり聴く、というスタイルでした。その中の1枚が「今井美樹」さんの1986年12月のデビューアルバム『femme(ファム)』でした。

1983年からモデル、女優と活躍しはじめて3年目で、まだブレイクする前だったこともありアルバム自体は大きなヒットにはなりませんでしたが、クリエーター陣が著名な方々で固められており、ボクはすごくいいアルバムだと思っています。

多くの楽曲を持つ今井美樹さんですが、もし “今井美樹の曲をひとつ選ぶとしたら?”と問われた場合、ボクは「オレンジの河」を選びます。ボクの中では「今井美樹=オレンジの河」でインプットされてますので、まずその曲をシェアしますね。この曲はボクの好きな中崎英也さんが作曲されています。

ブレイク前のデビューアルバムはハイレベルなクリエーター陣で

アルバム『femme(ファム)』のクリエーターは、来生えつこさん、中崎英也さん、鈴木キサブローさん、コモリタミノルさん(SMAPで有名ですよね)、羽田一郎さん、宇佐元恭一さんに加え、アレンジャーは、佐藤準さんに小林信吾さん。これだけ見ればいいアルバムに違いないと予測できちゃいますね。2枚目以降も同様、初期のアルバムのメンバーに加え、筒美京平さん、武部聡志さん、久石譲さん、上田知華さんなどもクリエーター陣として参加されています。

その後の1988年の夏に『彼女とTIP ON DUO』が化粧品のCMのタイアップになってからは順調にヒットを出し、このあとの今井美樹さんのご活躍は皆さんも御存知のとおりです。

アルバム1枚をガッツリ聴くことは少なくなってきた時代

以前にご紹介したクイーンもそうでしたが、やっぱり初めてガッツリ聴いたアルバムが自分自身のマイ・ベストになるようです。

現在はサブスクでいろんな曲がランダムに聴けてしまう時代なので、1枚のアルバムを通してじっくり何度も聴くという行為は少なくなってきました。昔よく聴いたアルバムは、曲が終わると同時に頭の中に次の曲のイントロが鳴り始めるような感じです。昨今のアルバムではそういう事もなくなりました。

そう考えると「マイ・フェイバリットアルバム」っていう言葉はもう死語なんでしょうか。

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