Jimmy Jam & Terry Lewis(ジャム&ルイス)『Somewhat Loved(2021年)』File0118

1980年代
martinより:
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80~90年代の洋楽に親しんできた方にはおなじみの大物プロデュースチーム「ジャム&ルイス」が7月末に来日。7月28~30日の3日間、ビルボードライブ東京での公演がありますので今回ピックアップしてみました。

2021年にアルバム『Jam & Lewis:Volume One』をリリース

このアルバムは初のリーダーアルバムらしく、自身が過去に手掛けたアーティストなどもゲストに迎えて作られたようです。メアリー J.ブライジ、マライヤ・キャリー、ボーイズⅡメン、アッシャーなど、豪華キャストとなっています。

その中でもサブスクでの再生回数の多いマライヤ・キャリーを迎えた『Somewhat Loved』をピックアップしてみました。

まもなく来日、80~90年代を席巻した大物デュオ

ジャム&ルイスは以前にもご紹介したプリンスがプロデュースしたグループ「ザ・タイム」のメンバーだった二人でしたが、ザ・タイムの活動と並行して楽曲提供やプロデュース業をこなし多くのヒット曲を生み出しました。

なんと言っても彼らの地位を確立したのは1986年にリリースされたジャネット・ジャクソンの『Control』でした。収録されている9曲のうち7曲がシングルカットされ、6曲がチャートの上位を占める勢いで、アルバムチャートも1位を獲得。続く1989年のアルバム「リズム・ネイション1814」も同様に大ヒット。

martinより:
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ジャネット・ジャクソンについてはまた別途ご紹介しますね。

他にも、SOSバンド、シェレール、アレクサンダー・オニール、ヒューマン・リーグ、ニュー・エディション、アッシャーなどなど、多くのアーティストへの楽曲提供、プロデュースを手掛けました。

ではR&Bチャート2位になった1986年のS.O.S.Band『The Finest』ビルボードHot100で1位を獲得した1986年のヒューマン・リーグの『Human』をお届けします。聴き比べてみると似たような楽曲ですね。80年代半ばのミュージックシーンを象徴している楽曲と言っていいと思います。

今回の参加ボーカリストはルーベン・スタッダードとシェレール

基本的にジャム&ルイスはボーカルを取らず、楽曲提供とプロデュースがメインです。そのため今回のビルボードライブでもボーカリストが2名来日します。

一人目はルーベン・スタッダード。

彼は2003年オーディション番組『アメリカン・アイドル』に出場し優勝。その年にデビューし、デビュー曲「Flying Without Wings」が全米シングルチャート2位を獲得。大きな体格や人柄から「ベルベット・テディ・ベア」の愛称で親しまれています。まずはその曲をご紹介します。なおこの曲はジャム&ルイス提供ではありませんのであしからず。


そして2人目がシェレール。

彼女はルーサー・ヴァンドロスのツアーにバック・コーラスの一員として参加、1984年にはジャム&ルイスなどがプロデュースしたファーストアルバム『フラジャイル』をリリースしました。

シェレールが大躍進を遂げたのがジャム&ルイスプロデュースの1985年の2ndアルバム『ハイ・プライオリティ』です。その中のポップチャートでトップ40、R&Bチャートで2位になった『Saturday Love』は彼女の代表作となりました。今回の公演は彼女が参加するのだからほぼ間違いなくこの曲はセトリに入っていると思います。楽しみですね。

「ニュー・エディション(NEW EDITION)」もジャム&ルイス

そしてその後のミュージックシーンで大活躍のメンバーで構成されていたキッズグループ「ニュー・エディション」も外せませんね。

ニュー・エディションの参加メンバーをザッとご紹介しますと、リッキー・ベル、マイケル・ビヴィンス、ボビー・ブラウン、ラルフ・トレスヴァント、ジョニー・ギル、ロニー・デヴォーと、90年代のミュージックシーンを席巻したアーティスト集団です。その彼らの1988年の5thアルバム「ハートブレイク」はジャム&ルイスプロデュース、ダブルプラチナムを獲得しました。

ニュー・エディションについてはまた別途詳しくピックアップしたいと思いますので、今回はアルバムの中からHot100で7位、ブラックチャートで2位を獲得の『If It Isn’t Love』をお届けします。ビックリするぐらい初々しいですね。

ちなみにボビー・ブラウンはこのときすでに脱退し、ラルフ・トレスヴァントがリードボーカルを担当しています。

おわりに

以上のように多くのヒット曲を量産してきたジャム&ルイスですが、今回のようにジャム&ルイス名義での公演は初めてのようです。更に詳しい情報は、ビルボードジャパンの公式サイトで音楽ジャーナリストの林剛さんが筆を執っておられますのでそちらの参考にしてくださいませ。

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