ソウルフルな楽曲に乗せた方言の歌詞に引き込まれる
藤井風さんは2020年1月24日にメジャーデビューしました。コロナが一気に加速した時期と重なります。とは言っても2019年11月にはすでにデビューシングルとして『何なんw』を、12月には『もうええわ』をリリースしていたようです。
デビューがちょうどボク自身が大阪から東京に移ってきた時期なのですが、初めて聴いたときにすごく耳に引っかかりました。というのもボク自身が関西人であるがゆえにか、歌詞を方言で歌われているとすぐに反応してしまいます。特に『もうええわ』を聴いたときは、このメロディーに ”もうええわ~♪” か~と感心しましたし、”~じゃ”なので中国エリアかと思っていたらやはり岡山の方でした。ソウルフルな楽曲に日常の言葉をそのまま乗せて歌うスタイルは凄くインパクトがありました。
9月5日に待望の3rdアルバム『Prema』をリリース予定
その藤井風さんが2025年9月に約3年ぶりのアルバム『Prema』をリリースするということですが、このアルバムは全曲英語詞で構成されているようです。以前そのアルバム制作のドキュメンタリーを見た際はかなり苦労されていた感じがしましたが、ついにリリースということを聞き非常に楽しみにしています。
まずはその中から6月13日に先行リリースされました『Hachikō』をお届けします。この曲は某カウントダウン番組ではリリースされた途端に初登場1位を獲得し、その後も4週連続1位をキープしています。とにかくすごいとしか言いようがありませんね。
日本の楽曲で日本語歌詞に英語を少し混ぜることは普通にありますが、この『Hachikō』は全く逆で「英語の歌詞に日本語を少しプラスする」というあまり過去に聞いたことのないようなパターンです。歌詞の訳を見てみると”長い間待っていてくれたハチ公に再会できたストーリー”ですが、これを機に海外でも『Hachikō』がブームになり、渋谷がさらに盛り上がりそうですね。
上記で少し触れた2024年12月のドキュメンタリーもYoutubeにありますのでシェアしておきます。これを見て新しいアルバムを聴くと更に感動がアップすると思います。
メジャーデビューからまだ6年目の天才アーティスト
驚くことに2010年の小学生の頃からお父さんがYoutubeに投稿を始め、そこからどんどん再生回数が上昇。デビュー前の動画だけでも100本以上あるようで、高校卒業後の投稿や音楽活動で一気に注目が集まったようです。
竹内まりやさんご本人はある番組で『プラスティック・ラブ』をカバーされているのを見て絶賛されていました。その時の『プラスティック・ラブ』、そしてシティポップで一躍メジャーになった『真夜中のドア』もアップされてますのでお届けします。
ミュージシャンの域を超えたエンターテイナー
ほとんどの曲に対して言えるのですがとにかく風さんはほとんど手元を見ません。とにかく演奏中の視線や動き、表情などのパフォーマンスなども含めて徹底的にこだわり抜いているという印象が強く、カメラの前ではゾーンに入っているように見えます。ライブなども含め映像の中に登場する姿は音楽だけでなく、視覚的にも楽しませてくれるミュージシャンと言うよりもエンターテイナーですね。
デビュー前の動画について解説している動画も多く出回っているので、その中からひとつシェアしますね。「Jun Solo」という名義でピアニストをされ、いろんなアーティストや楽曲の解説をされている方でとにかく内容が詳細にわたり思わず見入ってしまいます。
初回の「tiny desk」日本版が藤井風さん
昨年2024年3月に始まった「tiny desk concerts JAPAN」の初回に藤井風さんが登場しました。いつもと違うシンプルな環境、スペシャルなアレンジのスタジオライブと言った感じです。この回はNHKオフィスが舞台で、素晴らしいミュージシャンのサポートもあり完璧なパフォーマンスは必見です。キーボードのYaffleさんはすでにアレンジャーとしても有名ですし、コーラスのにしなさんは以前にこのサイトでもご紹介しましたね。

【超オススメ!】「tiny desk」はアメリカの公共放送NPRが2008年に始めたネットコンテンツです。タイトル通り「小さな机」でパフォーマンスを行うというのがコンセプトですが、世界中の大物ミュージシャンが出演し、YoutubeにメチャUPされてます。通常のライブなどと違うアレンジやアーティストが見れますのでぜひチェックしてくださいね。
とにかくワールドワイドな活動が素晴らしい
2024年末の紅白歌合戦の演出が海外からの生中継で話題になりましたが、とにかく海外に向けての活動は凄まじく、2023年のアジアツアーをはじめ、その後もUSツアーへ。今年の7月からはヨーロッパツアー、8月からは2回目の北米ツアーだといいます。昨今ライブ会場でのスマホ撮影がフリーになっていることが多いこともあり、すでに今月の海外ツアーのYoutubeがたくさんアップされています。
風さんはドキュメンタリーでも「海外の音楽を聴いてきたからこそ更にその上を行く海外の方にも認めてもらえるような楽曲を提供したい」といったようなこと(ボクの解釈です)を話されていたと記憶しています。まさにそれを有言実行されているような感じで、とにかく全世界を視野に入れた9月のアルバムが待ち遠しいです。
まだ20代後半ということで、世界的な日本人アーティストとしてこれからのエンタメシーンを更に盛り上げてもらえるだろうと期待するばかりです。

オフィシャルサイトも英語のようです。ボクのブラウザは自動的に日本語に変換してくれますが、どう考えても英語が基本になっていると思います。
MVロケ地の渋谷スクランブル交差点の「天津甘栗」のお店について(2025.7.20追記)
MVのオープニングとエンディングに出てくる「天津甘栗」のお店ですが、合成かと思ってましたがいろいろ調べてみたら風さんが5月下旬に撮影で渋谷に来られていたという目撃情報があるようです。
またなぜ「天津甘栗」なのかについては、ハチ公が主人を待ち続けて最後に訪れたのが甘栗屋の”甘栗太郎”という店主だったというエピソードがあるそうです。それを知ってのこのMV制作だったのかもしれませんね。

その甘栗屋さんをたまたま交差点で停まった際に激写しました。藤井風ファンが訪れているかと思いきや、特に何事もないように営業されていました。