昨今「80年代ポップス」がブームとなっていますが、当面の間は80年代ポップスを支えたアーティストの80年代以前からの活躍を少しおさらいしていきたいと思います。(2024年に内容追記もしています。)
ジャパニーズポップスの礎となったバンド「はっぴいえんど」
バンド名が「はっぴいえんど」に改名される前の結成は1969年に遡ります。なんとそのメンバーが細野晴臣さん、大瀧詠一さん、松本隆さん、鈴木茂さんと名だたるアーティストのグループでした。またグループの代表曲でもある1971年の「風をあつめて」という曲は、昨年コーヒー飲料のCMで窪田正孝さんがカバーしてるので耳にした方も多いかと思います。50年経っても歌い継がれてるってスゴいですよね。
1974年「ナイアガラ・レーベル」を設立
1974年にはご自身の活動の楽曲制作に関することはもちろん原盤に関わることまで一切合切を統括する「ナイアガラ・レーベル」を設立されました。この頃にはすでに伊藤銀次さんや山下達郎さんとも接点があり、山下達郎さんがプロデビューしたのは大瀧詠一さんのお誘いがあったからだそうです。
70年代はパッとする活躍はなかったものの、80年代に入ってプロデュースの仕事が増加。1980年に太田裕美さんへ楽曲提供した『さらばシベリア鉄道』が初めてのヒットシングルになったそうです。
ちなみに「ナイアガラ・レーベル」の所属第1号アーティストは山下達郎さん、大貫妙子さんが所属した「シュガー・ベイブ」で、続いて山下達郎さん、伊藤銀次さんとで「NIAGARA TRIANGLE Vol.1」、佐野元春さん、杉真理さんとで「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」をリリースするなど、その後のJ-Popの礎を築いたレーベルと言っても過言ではないと思います。
1981年リリースのアルバム「A LONG VACATION」が転機
アルバムリリース当初は反応が鈍かったものの、第23回日本レコード大賞で「ベストアルバム賞」を受賞することになりました。その後も西城秀樹さん、小林旭さんをはじめ、松田聖子さんの『風立ちぬ』、森進一さんの『冬のリヴィエラ』など、多くの楽曲を提供されています。
2013年、音楽業界に衝撃が走る
しかし残念ながら2013年12月大瀧詠一さんは他界され、関わっていた多くのアーティストが追悼の辞を捧げました。
そしてその後もオールタイム・ベスト『Best Always』がリリースされたり、2023年には松田聖子さんのベストアルバムで過去の音源を使ってデュエットソングに仕上げた『風立ちぬ』が収録されたり、未だに大瀧詠一さんの話題はつきません。
今回ピックアップしたMVは2021年「A LONG VACATION」の40周年を記念して制作され、レコードジャケットを飾ったイラストレーターの永井博さんのイラストで構成されています。アラ環の皆さんならこのMVを見て懐かしく感じられるんじゃないかと思いますのでぜひご覧くださいませ。