イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)「東風(1978年)」File0049

1970年代以前

”80年代ポップスがスゴかったのは?” をさらに深堀り、70年代に活躍したアーティストをピックアップしているシリーズ第5弾は「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」です。細野晴臣さん、高橋幸宏さん、坂本龍一さんの3人で1978年に結成されたシンセサイザーとコンピューターを駆使したテクノ・ポップグループで、以前までのロック系からガラッと毛色が変わり、その時代のテクノロジー満載で衝撃的でした。細野さんははっぴいえんどティン・パン・アレーを経て、高橋さんはサディスティック・ミカ・バンドを経て、坂本さんと合流。YMOは音楽だけでなく、ファッション分野などでも一つのブームを巻き起こしました。なかでももみあげをスパッと剃り落とす「テクノカット(ボクらは”まことちゃんカット”とも呼んでました。)」はその象徴ですね。


 1978年のデビューアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』は、若干の手を加えられアメリカでもリリースされました。その中の「東風」はタイトル変更され、「Yellow Magic(TongPoo)」となりました。まずはその曲からシェアします。


 70年代の名盤の一つとしてあげられるのが、2ndアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー(1979年)』です。海外で大きな評判がとなり、その後、逆輸入的な形で日本でもブームとなりました。

 そのアルバムからの曲で「RYDEEN(雷電)」の1979年フランスのエンパイアシアターでのライブ映像があったのでシェアします。サポートメンバーとして、渡辺香津美さん(Gt)と矢野顕子さん(Key)が参加されています。

 同じアルバムからもう1曲、カセットテープのCMに起用された「テクノポリス」のMVもシェアします。


 そしてこのサウンドを支えていたのが、4人目のYMOと呼ばれている「松武秀樹」さんです。”タンス”という愛称で呼ばれていたモーグ・シンセサイザーなどをコントローされていました。先ほどのライブビデオの中央上段にいらっしゃいますね。当時は、温度や湿度管理がメチャ大変だったそうです。

 これらの音楽はすべて今から40年以上も前のものです。音色一つ作るにもシンセサイザーで微調整しながらの作業。時代背景で言うと、スペースインベーダー、スターウォーズなどが流行した時代で、パソコンや携帯電話もまだ普及していませんでした。あの名器と呼ばれる「ヤマハDX7」でさえ、5年後の1983年発売ですから、いかにスゴかったか、がおわかりいただけると思います。海外でもドイツの「クラフトワーク(映画「ブレイクダンス」のエッセイ参照)」やアメリカの「ディーヴォ」は、同様の電子音楽グループとして人気がありましたね。

 現在はテクノロジーが飛躍的に進歩し、スマホひとつあれば音楽も情報も簡単に入手できるようになりました。30年後の2050年頃はどんな世の中になっているんでしょうね。


 最後に、1980年(約10分)と2003年(約24分)のYMOのドキュメンタリー映像があったのでシェアします。いつまで見れるかわかりませんが、ご興味あればご覧くださいね。

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