前回の「サタデー・ナイト・フィーバー」に引き続き、サントラシリーズ第2弾は、1983年に公開された『フラッシュダンス』です。映画が大ヒットしたので、アラフィフ世代以上ならほとんどの方がご存知ではないかと思います。ボク自身、映画に関しては明るい方ではないので、映画にはあまり触れずに音楽関連の内容中心でご紹介していきます。
10曲が収録されているこのサントラなのですが、その中で大ヒットした曲が2曲あります。まずは、アイリーン・キャラが歌った映画のタイトル曲でもある「Flashdance…What a Feeling」です。日本でもオリコンシングルチャートは21週連続1位、年間チャートも1位でした。1983年に始まったドラマ『スチュワーデス物語』の主題歌として、麻倉未稀さんがカバーされてましたのでご存じの方も多いと思います。
MVは映画シーンのものをピックアップしましたので、懐かしんでご覧ください。
そしてもう一つは、マイケル・センベロの『マニアック』です。元々スタジオミュージシャンとしてスティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロスなど、大物アーティストとのセッションも多く、映画のサウンドトラックも手掛けていたこともあったようです。先日ご紹介した「THE BOSSA NOVA HOTEL」も彼のプロジェクト・ユニットです。
実はこのフラッシュダンスのヒットの前に『Fame(1980年)』というスターを夢見るNYの音楽専門学校の生徒たちの姿を描いた青春映画がありました。そのキャストとしてダンサー役だったアイリーンキャラの歌唱力が目に止まり、急遽歌手役に変更となったそうです。
またこの映画の中のキャストには、ジャネット・ジャクソン、ニア・ピープルズや、ある記事によるとまだブレイクする前のマドンナ、トム・クルーズもいたようです。まさにストーリーそのものが現実のように将来のスターを生み出す舞台になっていたようです。日本で学園モノに出てからその後ブレイクするといった流れに似てますね。今回のMVはFameの主要キャストのクレジットのある動画があったのでシェアしますね。
ちなみに1980年頃はまだ正式に「ブレイクダンス」という呼び方はなかったようですが、『Fame』の中ではそれに近いダンスも披露されており、コレに続く『フラッシュダンス』がキッカケで本格的に火をつけた感じだと思います。(What a FeelingのMVの2:04から5秒ほどと、マニアックのMVの1:08からの13秒ほどで見れます。)
この1983年の『フラッシュダンス』以降、ダンスもの映画が増え、サントラブームにも火が着き、そこから多くのヒットが増えていきます。そのへんは順次またご紹介しますのでお楽しみに。