アイドルの域を超えた音楽性に脱帽
今、ボクがハマっている女性アイドルグループ「フィロソフィーのダンス」を紹介します。略称は「フィロのス」と呼ばれ、2015年7月に結成されました。このグループは「哲学的な背景を持つ歌詞+ファンク・R&B」がコンセプトで、アイドルらしからぬ楽曲を武器に活動しています。
「四人四色」とでもいいましょうか、各自が独自の個性を持ったメンバーが作り出す独特の雰囲気は不思議な世界観を醸し出しています。声質もバラバラ、ダンスもアイドルやダンスグループのようなキレキレではないのですが、なぜかパワーを感じてしまいます。ステージを見ていると彼女たちが楽しそうにしている姿やガンバってる感がビンビン伝わってきます。
70年代R&Bテイストがいっぱい
グループをプロデュースしているのが加茂啓太郎さんという方で、ウルフルズやフジファブリック、氣志團など、これまでも多くのアーティストを排出してこられました。
そしてボクが気になっているのが、ほとんどの楽曲の作曲とアレンジを手掛けている宮野弦士さんです。とにかく70年代R&Bのテイストがいっぱいの楽曲ばかりです。初期の「モーニング娘。」もつんく♂さんプロデュースの70年代ディスコミュージックのテイストを入れた楽曲を歌ってましたね。
まずはCHICをオマージュしたような楽曲『アイムアフタータイム(2016年)』をシェアします。ギターのカッティングがまさにナイル・ロジャース風です。これがアイドルの曲!?って思わせるほどカッコいいです。
ライブではパフォーマンスも見せてくれます
ライブビデオを見てると、とにかく楽しそう。ダンスや歌のレベルを披露するというよりも、観客との一体感を大切にしている感じが伝わってきます。
『イッツ・マイ・ターン(2018年)』はテイスト・オブ・ハニーの「今夜はブギ・ウギ・ウギ」を彷彿させるベースラインでこれもまたカッコいいです。シェアするのは、2019年4月の渋谷クラブクアトロでのパフォーマンスです。
メジャーデビューは2020年
「フィロのス」のメジャーデビューは2020年9月ということで、5年間はインディーズとして活動していました。すでにご紹介した上記の2曲もインディーズ時代の曲で、次にご紹介する『ダンス・ファウンダー(2017年)』もそうなんです。
そして2020年に『ドント・ストップ・ザ・ダンス』でメジャーデビュー。下記の『ダブル・スタンダード(2021年)』がメジャーデビュー後3枚目のシングルで、アニメ「魔法科高校の優等生」のエンディングテーマになりました。なんとなくアシッドジャズ的なテイストも盛り込まれていて、かなり大人な楽曲に仕上がっています。
今後の活躍に期待
ボクが思うに「アイドル」という色眼鏡を外して聴けば、70~80年代のR&Bやダンスミュージック、AORが好きな方なら意外にハマるかもしれません。ご紹介した上記以外にも、ボズ・スキャッグスの「LOWDOWN」風『ベスト・フォー』やホール・アンド・オーツの「Kiss on My List」っぽい『告白はサマー』など、美味しいところどり満載です。個人的にはインディーズ時代の楽曲のほうがシンプルでお気に入りです。
今年はフェスへの参加なども多いようですし、ますます露出度が上がってくるのではないかと思っています。
それでは最後に2022年6月26日の「Love 4 You TOUR 2022」のファイナルTOKYO DOME CITY HALL公演から『愛の哲学』をシェアします。残念ながら十束おとはさんが卒業されるそうで、現在新メンバーを募集しているようです。今後の進化にも期待したいと思います。