デイトン(DAYTON)『The Sound Of Music(1983年)』File0098

1980年代

1980年デビュー、1985年まで活動したファンクグループ「DAYTON(デイトン)」をピックアップします。この間、5枚のアルバムをリリース。ファンクグループとは言え、ゴリゴリのファンクというよりも “オシャレなアーバンファンク” とでも表現すればいいのではないかと思います。

マイ・フェイバリット・アルバムでもある「Feel the Music」

今のようにサブスクで自由に音楽が聴けない80年代前半は、新しい発見を期待して輸入盤のコンピレーションアルバムコンピレーションアルバムとは、あるテーマに基づいて異なるアーティストの楽曲を集めたアルバムのこと。)をよく買っていました。昨今のように視聴などができない時代でしたので、ジャケットのイメージやプロデューサーなど参加アーティストのクレジットを頼りにセレクト。収録されている10曲近くの半分以上知らないアーティストなのですが、結構お気に入りの曲に遭遇したものです。

そしてあるコンピレーションアルバムの1曲目に収録されていたのがこの『The Sound Of Music』でした。グルーブ感のあるシンセベースにトークボックス(ボコーダー?)を駆使したサウンドに一発で魅了されてしまい、DAYTONのアルバムを聴き出したわけです。アルバム自体も期待通りの仕上がりで、今の時代でも十分聴けるレベルだと思います。

まずはその1983年リリースの4thアルバム『Feel the Music』からR&Bチャートで69位まで上昇した『The Sound Of Music』のMVをお届けします。

前作「Hot Fun」のほうがファンク色が少し強め

そのアーティストのお気に入りのアルバムがあれば他のアルバムも聴きたくなるのは当然のことで、さかのぼって聴いてみました。ひとつ前の『Hot Fun(1982年)』は『Feel the Music』よりファンク色が出ているアルバムだと思います。

このアルバムにはBootsy Collinsがゲスト参加している『Krackity-Krack』という曲も収録されています。そしてDAYTONの曲で唯一ビルボードHot100でチャートイン、R&Bチャートでも最高の17位を獲得したスライ&ザ・ファミリー・ストーンが1969年に発表した『Hot Fun In The Summertime』のカバー曲をお届けします。

5枚聴けば変化がよく分かるDAYTON

上記のアルバム以外というと、1st『DAYTON(1980年)』、2nd『CUTIE PIE(1981年)』、そして5thの『THIS TIME(1985年)』で、デビューから1984年を除いて毎年コンスタントにアルバムをリリースしてきました。

2ndのアルバムタイトルである『CUTIE PIE(1981年)』はR&Bチャートで100位以内に入り、現在でもダンスクラシック系の1曲としてよくピックアップされています。

順を追って聴いてみると、時代背景の影響もあってか5年間でかなりの変化が感じられます。残念ながら5th『THIS TIME(1985年)』は不作に終わり、このアルバムが最後となってしまいました。

5枚目はアルバムの良し悪しということよりも、おそらくポップな路線へと変化し、DAYTONらしさ(ファンクとしてのグルーブ感)がなくなり、本来のファンが離れてしまったのではないかと思っています。

最後のアルバムを聴いてみるとなんとなくATLANTIC STRR(アトランティック・スター)的な路線を狙ったように聴こえてしまうのはボクだけでしょうか。

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